3.Larrivee Guitarの時代別考証  

(7) アメリカ時代 2001~現在

 その後、さらに大規模な工場がアメリカ・カリフォルニアに作られ、主要モデルの生産拠点がそちらに移った(2013年のカナダ・ヴァンクーバー工場閉鎖に伴い、製造拠点はアメリカに完全移転)。規模的にはもうMartin、Gibsonらと肩を並べる大ブランドに近いのでは、と思う。「プロトタイプ」の頃から代名詞だったフローレンタイン・カッタウェイモデルは姿を消し(その後2008年に復活したが)、インレイもLarrivee氏の奥さんが引退し、透明なピックガードは一般的なものに変わった。基本モデルからは特徴的な過去の姿は消えつつある。

 

 アメリカ移転からすでに18年が過ぎ、現在のLarriveeに関しては、これはもう僕の知っているLarriveeとは違ったブランドと言ってもいいかもしれない。個人的に今はこの時代のLarriveeにはあまり興味が無い。だが、Larriveeはまだ進化を続けている。そのうちまた僕に衝撃を与える何かが現れる可能性も否定はできないのだ。


L-30 Classical 2001
L-30 Classical 2001