魔道記~外伝(非・魔物ギター編)

電気式Coffee Breakと迷いの森  

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 -Coffee Break-には、エレキギターで弾き語る「電気式Coffee Break」という派生ユニットがある。2015年に二度ほどお披露目して、その後実質活動停止となっているけれど。

 

-Coffee Break-とは

 

 妄想世界のオリジナル曲を演奏するためのユニットである。現在、メンバーが僕とアコースティックギターの2人(?)ということで、必然的に弾き語りスタイルとなっている。それで常々ちょっとした問題なのが、妄想世界で鳴っている音がたまにフルバンドとかフルオーケストラだったりすること。

 

 そう、-Coffee Break-では妄想世界の原曲をアコースティックアレンジして弾き語りしているのですよ。それゆえ本人的にはギャップのある曲も多数あるのが悩みの種。

 

 何か、もうちょっとアレンジのバリエーションを増やしたい。せめてギターの音色を変化させられれば――。

 

 

◆閃き! その1

 

 ギターの音色を変えるには「エフェクター」という機器が世の中にはある。といっても、弾き語りスタイルのアコースティックギター弾きにとってはあまり馴染みはない。アコースティックギター用にもエフェクターはあるが、「生音を綺麗に響かせる」用途が主で、それって無ければ無いで別に困らないので。よって、「変化させる」用途のものは実質エレキギター用だ。

 

 昔、バンドをやっていた頃、ヴォーカル兼セカンドギターみたいな感じでお飾り程度にエレキギターも弾いていたことがある。その頃の名残で主要な変化系エフェクターはまだ手元にあったりする(エレキギター本体は手放しちゃったけれど) 

 

 ちょっと試してみると――。アコースティックギターの音は煌びやかすぎて、エフェクターでの加工にはあまり向いていないことがわかる。(かなりえげつないエフェクト音になる! これはこれで面白いけれど)

 

 あと、小さい会場だと加工音と一緒に生音もきっちり聞こえちゃったりわけで――なるほど、アコースティックギターにエフェクターは縁遠いわけだ。

 

 という結論が出たところでこの件は壁にぶち当たっていた。それが2014年末あたりになって再び閃きが! 

 

 

◆閃き! その2

 

 じゃぁ、エレキギターにすればいいのでは? 

 

 ――!

 

 有りじゃないか? おぉ! これは衝撃のパラダイムシフト。『エレキギターはバンドで使う』――という図式しか頭に無かったので、弾き語りに使おうなんて発想が今まで無かったなぁ。 

 

 さて。エレキギターと言ってもこれまた種類がいっぱいあるわけで――。 

 

 

◆エレキギター歴

 

 同じ「ギター」の括りではあるけれど、弾き語りと最も縁遠いのがエレキギターで、実はほとんど何の接点も知識もなかったりする。

 

 初めてエレキギターに触ったのは大学1年のとき。大学祭で同じサークルのパンク系バンドのサブギターを頼まれた。ジャンルが違うしエレキは弾いたことがない、と断ったのだが、コード弾きでリズム刻むだけと言われて、それならできそう思いと引き受けた。

 

 ギターは借り物。Aria Pro IIのレスポールのコピーモデル。

参考:ウィキペディア↓ギブソン・レスポール

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AE%E3%83%96%E3%82%BD%E3%83%B3%E3%83%BB%E3%83%AC%E3%82%B9%E3%83%9D%E3%83%BC%E3%83%AB

 

 エレキは小さいなぁと思ったが、持ってみると重い――というか固い。え? 木の塊? というのが第一印象。弾いてみると、弦が柔らかい。生音が出ない。そして、立って弾けない! 何もかも違い過ぎて、同じギターとは思えない。簡単なコード弾きさえ四苦八苦のありさまで――それでも、なんとか役目はこなした。これがエレキギターとの初遭遇。

 

 

 その後、弾き語りはやめてしまい――バンド時代、ヴォーカルだったが、この曲は音に厚みが欲しいからサイドギターもやって、と要望が。いや、エレキギター持ってないし……。

 

 この時、先のエフェクターと一緒に買ったのがFender Japan製のストラトキャスター。定価5万円くらい。純粋に持って構えた見た目が映えるかどうかできめた。

 

参考:ウィキペディア↓フェンダー・ストラトキャスター

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%82%A7%E3%83%B3%E3%83%80%E3%83%BC%E3%83%BB%E3%82%B9%E3%83%88%E3%83%A9%E3%83%88%E3%82%AD%E3%83%A3%E3%82%B9%E3%82%BF%E3%83%BC

 

 

 その後、ちゃんとしたエレキギターが欲しくなって、どうせ見た目重視なら思い切り「尖った」ヤツを! と、たどり着いたのは変形ギターの元祖、Flying V(フライングV)とExproler(エクスプローラー)。半世紀以上前にこんな不思議な形のギターがあったとは!

 

参考:ウィキペディア↓ギブソン・フライングV

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AE%E3%83%96%E3%82%BD%E3%83%B3%E3%83%BB%E3%83%95%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%82%B0V

参考:ウィキペディア↓ギブソン・エクスプローラー

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AE%E3%83%96%E3%82%BD%E3%83%B3%E3%83%BB%E3%82%A8%E3%82%AF%E3%82%B9%E3%83%97%E3%83%AD%E3%83%BC%E3%83%A9%E3%83%BC

 

 フライングVはギタリストのマイケルシェンカーのイメージが強すぎて、エクスプローラーにした。本家Gibsonの並行輸入品で10万円。尖ったボディ先端やヘッドの先をぶつけ易く、取り回しに気を遣うけど、意外に弾き易いギターだった。

 

 

 ただ、結局、バンドも含めて音楽自体から完全に足を洗ったのを機に、エレキギターは全部手放してしまったのであった。

 

 

◆電気式Coffee Breakの相棒探し

 

 2015年。まさか、再びエレキギターを使うシチュエーションが巡ってこようとは! こんなことなら手元に置いておけばよかったかな、とも思うけど。この際だから、また一から検討してみることにした。

 

 ということで、電気式Coffee Breakではどんなエレキギターが相棒になったのか――。